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校長ブログ 「virtual 」と「real」 前編

高校3年生の「聖書」の授業で次のような質問をしました。哲学者の黒崎政男さんがよく使う譬えです。
犬を連れて散歩を楽しんでいるAさん。新緑の季節になり、この公園は緑が豊かになり、小鳥のさえずりも聞こえ、静かな日だと思っています。いつもおとなしい「犬」が今日はそわそわとして落ち着きません。どうしたのかと犬の様子を窺うと、公園の奥が気になる様子。そこに何があるのかと目を凝らすと少年が口に何かを加えて遊んでいます。さらにそのくわえているものを見てみると、それは「犬笛」と分かりました。犬笛は高い周波数を出すもの。犬はその空気の振動は認知できますが、人はそれを聞き分けることができません。そこで犬はつぶやきます。「今日の公園は笛の音がうるさい」。
Aさんと犬。散歩を続けます。同じように散歩をしているBさんと出会い、挨拶を交わします。「緑が豊かになりましたね」とAさん。するとBさんは少し困った様子でこう言います。「実は私は赤外線と紫外線の光の波長も見えてしまうのです」。私たちは赤外線と紫外線の間にある光の波長を「色」と感じます。ただ赤外線と紫外線の領域にも「色」と認識されないだけで光の波長はあります。Bさんはその波長が見えるのです。ですから、Bさんはこう言いました。「この公園は○×色に見えるのです」とAさんが聞いたこともない色の名前を告げたのです。
さてここで質問です。この公園の「現実」「真実」「real」はどこにあるのでしょうか。
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